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扁額 武者小路千家家元不徹斎宗匠筆
「久壷庵」の由来
禅語に「壷中日月長(こちゅうにちげつながし)」という茶席の一行があります。
壷中とは「壷中の天地」のことで
−中国の後漢の時代、汝南の町中に薬を売る老翁がいました。
人々は、この老翁を壷公と呼んでいました。それは、常に一つの壷を店先に掛けていたからです。
ある日、費長房という役人が、店先に掛けてある壷の中に案内されてみると、
立派な建物があり美酒、佳肴(おいしい料理や珍味)が並んでいた−
という故事から、俗界を離れた別天地や仙人の住む仙境を意味します。
これが更に転じて、悟りの妙境ににもたとえられています。
草庵でくつろいでいただき・・・・壷中に入った費長房が見た美酒、
佳肴に出会うことができるようにと「久壷庵」は名付けられました。
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